「うちの犬、いつも私にべったりで……これって距離が近すぎるのかな?」

愛犬との距離感に不安を感じている飼い主さんは、実は少なくありません。

可愛がりたい気持ちと、依存させてしまったかもしれないという不安が入り混じり、どう接すればいいのか悩んでしまいますよね。

この記事では、犬との距離が近すぎる状態とは何か、どんなサインに注意すべきか、そして健全な距離感を保つための具体的な方法をお伝えしていきます。

さらに、専門家への相談が必要なケースも取り上げるので、愛犬との関係を見直すきっかけにしてみてください!

犬との距離が近すぎて不安になるのは普通?まず知っておきたい結論

結論から言えば、犬との距離が近すぎることに不安を感じるのは、とても自然なことです。

むしろ、この不安に気づけている時点で、あなたは愛犬のことを真剣に考えている良い飼い主だと言えます。

ここでは、多くの飼い主が同じ悩みを抱えている理由と、距離が近いこと自体は必ずしも悪くないという事実についてお話ししていきます。

多くの飼い主が同じ不安を感じている理由

犬との距離感について悩む飼い主は、あなただけではありません。

なぜなら、犬は飼い主に強い愛着を持つ動物であり、その愛情表現が時に「依存」との境界線を曖昧にするからです。

特に、室内飼いが主流になった現代では、犬と過ごす時間が長くなりがち。

その結果、常に一緒にいる状態が当たり前になり、「これで大丈夫なのか?」と不安になる飼い主が増えています。

また、SNSや犬の飼育情報には「分離不安」という言葉が頻繁に登場するため、自分の犬も当てはまるのではないかと心配になるのも無理はありません。

つまり、多くの飼い主が同じような不安を抱えているのは、犬との関係が密接になりやすい環境と、情報が溢れている時代背景が関係しているのです。

距離が近い=悪い関係、とは限らない

ここで大切なのは、距離が近いこと自体が悪いわけではないという点。

犬が飼い主のそばにいたがるのは、信頼と安心の証でもあります。

問題になるのは、「飼い主がいないと不安で仕方がない」「一人でいる時間に耐えられない」といった、精神的に依存している状態です。

逆に言えば、愛犬が飼い主のそばにいることを好むけれど、一人でも落ち着いて過ごせるのであれば、それは健全な関係。

したがって、距離が近いかどうかではなく、犬が自立した心を持っているかどうかが重要なポイントになります。

不安を感じた時点で、すでに良い飼い主である理由

「距離が近すぎるかもしれない」と不安に思えるということは、愛犬の心の健康に目を向けている証拠です。

多くの飼い主は、犬が後追いをしたり甘えてきたりすることを当然と受け止め、疑問を持たないもの。

しかし、あなたはそこに疑問を抱き、改善しようとしている。

この姿勢こそが、良い飼い主であることの証明と言えるでしょう。

不安を感じたからこそ、この記事にたどり着いたわけですから、すでに第一歩を踏み出しています。

ですから、過度に自分を責める必要はありません。

今からでも十分に関係を見直し、より良い距離感を築いていくことができます!

「甘えているだけ」と「距離が近すぎる状態」の決定的な違い

犬が飼い主に甘えるのは自然な行動ですが、それが「依存」に変わると問題になります。

甘えと依存の境界線は曖昧に見えますが、実は明確な違いがあるのです。

ここでは、犬にとっての「安心」と「依存」がどう違うのか、また飼い主がいないと落ち着かない状態が正常かどうかを見ていきます。

さらに、距離が近すぎることで生じる心理的リスクについても触れていきますので、愛犬の状態をチェックしてみてください。

犬にとっての「安心」と「依存」は別物

犬が飼い主のそばにいて安心するのは、群れで生きる動物としての本能。

一方、依存とは、飼い主がいないと不安で動けなくなる状態を指します。

この2つの違いは、「一人でいる時間にどう過ごすか」で判断できます。

例えば、飼い主が別の部屋に行っても、犬が自分のベッドで寝ていたり、おもちゃで遊んでいたりするなら、それは安心している証拠。

しかし、飼い主の姿が見えなくなった瞬間に吠え始めたり、ドアの前で待ち続けたりするのは、依存のサイン。

つまり、安心は「飼い主がいれば嬉しい」という感情であり、依存は「飼い主がいないと耐えられない」という状態なのです。

飼い主がいないと落ち着かない状態は正常か?

飼い主がいないと落ち着かない状態は、正常とは言えません。

なぜなら、犬は本来、ある程度の独立心を持つ動物だからです。

もちろん、子犬や新しい環境に慣れていない犬が不安を感じるのは自然なこと。

ところが、成犬になっても飼い主の姿が見えないだけで不安になるのは、分離不安の可能性があります。

分離不安とは、飼い主と離れることに強い恐怖を感じ、異常な行動を取る状態のこと。

これは犬にとっても大きなストレスであり、放置すると悪化する恐れがあります。

したがって、常に飼い主を追いかけ、一人でいることができない犬は、何らかの対策が必要だと考えるべきでしょう。

距離が近すぎると起こりやすい心理的リスク

距離が近すぎる状態が続くと、犬には様々な心理的リスクが生じます。

まず、飼い主への依存が強まり、留守番や動物病院への預けが困難になるケースが増えるでしょう。

さらに、常に飼い主と一緒にいることが当たり前になると、少しでも離れると強い不安を感じるようになります。

その結果、吠え続ける、破壊行動をする、粗相をするといった問題行動が現れることも。

また、犬自身が精神的に疲弊し、ストレスから体調を崩す可能性もあるのです。

加えて、飼い主にとっても負担が大きくなり、外出や旅行を諦めざるを得なくなることもあります。

このように、距離が近すぎる関係は、犬にとっても飼い主にとっても好ましくない状況を生み出してしまうのです!

要注意サインチェック|犬との距離が近すぎるときに見られる行動

犬との距離が近すぎる場合、いくつかの特徴的なサインが現れます。

これらのサインは、軽度から重度まで段階があり、早めに気づくことが大切です。

ここでは、後追いなどの軽度なサインから、身体症状が出る重度なケースまで、段階ごとにお伝えしていきます。

愛犬に当てはまる行動がないか、チェックしてみてください!

軽度:常に後追い・視界にいないと不安になる

軽度のサインとして最も多いのが、常に飼い主を後追いする行動です。

例えば、トイレに行くときも、洗濯物を干すときも、キッチンに立つときも、犬がついてくる。

また、飼い主の姿が視界から消えると、ソワソワしたり鼻を鳴らしたりすることもあります。

この段階では、まだ激しい問題行動は見られないものの、犬が飼い主に強く依存し始めている証拠。

放置すると、次第に不安が強まり、より深刻な行動に発展する可能性があります。

ですから、この段階で気づけたのであれば、早めに対策を取ることをおすすめします。

中度:留守番時の吠え・破壊・粗相が増える

中度になると、飼い主が不在のときに問題行動が目立ち始めます。

具体的には、留守番中に吠え続ける、家具を噛んで壊す、トイレ以外の場所で排泄するといった行動。

これらは、犬が強い不安とストレスを感じているサインです。

また、飼い主が帰宅したときに異常なほど興奮する、飛びついてくる、といった行動も見られることがあります。

このレベルになると、犬自身が精神的に不安定になっており、日常生活にも支障をきたし始めているでしょう。

したがって、家庭での対策だけでは改善が難しいケースもあるため、専門家への相談も視野に入れることが大切です。

重度:震え・過呼吸・食欲低下など身体症状が出る場合

重度になると、心理的な不安が身体症状として現れます。

例えば、飼い主が外出しようとするだけで震える、息が荒くなる、よだれを垂らすといった症状。

さらに、食欲が落ちる、下痢をする、毛が抜けるなど、健康面にも影響が及ぶことがあります。

この状態は、犬にとって非常に深刻なストレスがかかっている証拠。

放置すると、犬の心身がさらに弱ってしまう恐れがあります。

また、分離不安症という病的な状態に進行している可能性も高いでしょう。

このような症状が見られる場合は、速やかに獣医師やドッグトレーナーに相談することが必要です!

なぜ距離が近くなりすぎるのか?犬側・飼い主側それぞれの原因

犬との距離が近くなりすぎるのには、犬側と飼い主側の両方に原因があります。

どちらか一方だけの問題ではなく、双方の要因が絡み合って依存関係が生まれるのです。

ここでは、犬側の性格や環境要因、そして飼い主側の接し方について詳しく見ていきます。

また、優しさが逆効果になってしまうケースについても触れていきますので、自分に当てはまるものがないか確認してみてください。

犬側の原因|性格・不安傾向・社会化・年齢

犬側の原因として、まず挙げられるのが生まれつきの性格です。

不安を感じやすい性格の犬は、飼い主に依存しやすい傾向があります。

また、子犬の頃に十分な社会化ができていないと、飼い主以外のものに対して恐怖を抱きやすくなるでしょう。

社会化とは、様々な人や犬、環境に慣れさせるプロセスのこと。

これが不足していると、飼い主だけが安心できる存在になり、依存が強まります。

さらに、年齢も関係しており、高齢になると不安が増すこともあるのです。

加齢による視力や聴力の低下、認知機能の衰えが、飼い主への依存を強める原因になることもあります。

飼い主側の原因|反応しすぎ・常に同伴・要求への即対応

一方、飼い主側の原因も見逃せません。

例えば、犬が鳴いたり甘えたりするたびに、すぐに反応してしまう飼い主は多いでしょう。

しかし、これが犬に「鳴けば来てくれる」「甘えれば応えてくれる」という学習をさせてしまいます。

また、どこに行くにも犬を連れて行く、常に一緒にいるという生活も、依存を強める原因。

犬が一人でいる時間を経験しないため、飼い主と離れることに慣れられないのです。

さらに、犬が何かを要求したときに、すぐに応えてしまう飼い主も注意が必要。

このような接し方が、犬を「飼い主がいないと何もできない」状態にしてしまうのです。

「優しさ」が結果的に不安を強めてしまうケース

多くの飼い主は、愛犬のためを思って優しく接しています。

ところが、その優しさが逆に犬の不安を強めてしまうことがあるのです。

例えば、犬が怖がっているときに、過度に慰めたり抱きしめたりする行動。

これは一見優しい対応に見えますが、実は犬に「怖がって当然なんだ」というメッセージを送っているのです。

その結果、犬はますます不安を感じやすくなり、飼い主に頼るようになります。

また、外出時に「ごめんね、すぐ帰ってくるからね」と声をかけるのも、犬を不安にさせる原因。

犬は飼い主の不安な気持ちを敏感に感じ取り、自分も不安になってしまいます。

つまり、優しさの表現方法を間違えると、依存関係を強めてしまう可能性があるのです!

不安を悪化させないために今日からできる、正しい距離の取り方

犬との適切な距離を保つには、いくつかのポイントがあります。

ただし、距離を取ることは決して犬を無視したり冷たくしたりすることではありません。

ここでは、犬が安心しながら自立心を育てる方法と、やってはいけないNG行動について詳しくお伝えしていきます。

今日から実践できる内容なので、ぜひ参考にしてみてください!

距離を取る=無視・冷たくする、ではない

まず大前提として、距離を取ることは犬を冷たく扱うことではありません。

むしろ、犬が精神的に自立し、安心して過ごせるようにサポートすることです。

例えば、犬が甘えてきたときに必ず応えるのではなく、タイミングを見て対応する。

また、常に一緒にいるのではなく、犬が一人で過ごす時間を少しずつ作る。

このような対応は、犬に「飼い主がいなくても大丈夫」という安心感を与えるためのもの。

したがって、愛情を減らすのではなく、愛情の示し方を変えることが重要なのです。

犬は飼い主の気持ちを敏感に感じ取るため、冷たくするつもりがなければ、犬もそれを理解してくれます。

犬が安心できる「一人時間」を少しずつ作る方法

犬が一人でいる時間に慣れるには、段階的な練習が必要です。

まずは、飼い主が同じ部屋にいながら、犬とは別のことをする時間を作ってみてください。

例えば、犬がベッドでくつろいでいる間に、飼い主は読書をする、スマホを見るといった具合。

次に、短時間だけ別の部屋に移動し、すぐに戻ってくるという練習をします。

このとき、犬が吠えても反応せず、静かにしているときに戻ることがポイント。

徐々に離れている時間を延ばしていけば、犬は「飼い主はすぐに戻ってくる」と学習します。

また、犬が一人でいるときに安心できるよう、お気に入りのおもちゃや毛布を用意するのもおすすめ。

こうした工夫を重ねることで、犬は一人の時間を楽しめるようになっていくでしょう。

やってはいけないNG行動(外出・帰宅時の対応など)

犬との距離を適切に保つために、避けるべき行動もあります。

まず、外出時に大げさに「行ってくるね」と声をかけたり、撫でたりするのはNG。

なぜなら、これが犬に「特別なことが起こる」という不安を与えるからです。

外出するときは、できるだけ淡々と、何事もないように出かけることが大切。

同様に、帰宅時も大騒ぎせず、落ち着いてから犬に声をかけるようにしてみてください。

また、犬が吠えたり甘えたりするたびに、すぐに反応するのも避けるべき行動。

これを繰り返すと、犬は「要求すれば応えてもらえる」と学習してしまいます。

したがって、犬が静かにしているときに褒めたり、遊んであげたりすることが重要なのです!

こんな場合は専門家に相談を|受診・トレーナーを検討すべき目安

家庭での対策だけでは改善が難しいケースもあります。

その場合は、獣医師やドッグトレーナーといった専門家の力を借りることが必要です。

ここでは、専門家への相談を検討すべき目安と、病気や加齢が関係している可能性についてお話ししていきます。

また、専門家に相談するメリットについても触れていきますので、迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

家庭での対応だけでは改善しにくいケース

家庭での対策を試しても、なかなか改善が見られない場合は、専門家の助けが必要です。

例えば、犬が激しく吠え続ける、破壊行動が止まらない、身体症状が出ているといったケース。

これらは、すでに深刻な分離不安に陥っている可能性があります。

また、飼い主が適切な対応をしているつもりでも、犬の反応が変わらない場合も要注意。

なぜなら、対応方法が間違っていたり、犬の状態に合っていなかったりすることがあるからです。

このような場合は、専門家に相談し、犬の状態を正しく評価してもらうことが大切。

プロの視点から適切なアドバイスを受けることで、改善への道が開けるでしょう。

病気・加齢・認知機能低下が関係している可能性

犬の不安や依存が強まる背景には、病気や加齢が隠れていることもあります。

例えば、甲状腺機能の異常や脳の疾患が、不安を引き起こすことがあるのです。

また、高齢犬の場合は、認知機能の低下が不安を強める原因になることも。

認知症になると、飼い主を認識できなくなったり、夜中に鳴き続けたりすることがあります。

このような場合は、行動の問題ではなく、健康上の問題として対処する必要があるでしょう。

したがって、急に行動が変わった、高齢になって不安が増したといった場合は、まず獣医師に相談することをおすすめします。

病気が原因であれば、適切な治療で症状が改善することもあるのです。

獣医師・ドッグトレーナーに相談するメリット

専門家に相談することで、多くのメリットが得られます。

まず、獣医師であれば、健康面に問題がないかをチェックし、必要に応じて薬物療法を提案してくれるでしょう。

分離不安が重度の場合、抗不安薬を使うことで犬の不安を和らげることができます。

一方、ドッグトレーナーは、行動面からのアプローチを提供してくれます。

犬の性格や状況に合わせたトレーニング方法を教えてくれるため、効果的な改善が期待できるのです。

また、飼い主自身の接し方についてもアドバイスをもらえるため、今後の対応がスムーズになります。

さらに、専門家に相談することで、飼い主の不安も軽減されるでしょう。

一人で悩まず、プロの力を借りることで、愛犬との関係をより良いものにしていけます!

まとめ

犬との距離が近すぎるかもしれないと不安に感じるのは、愛犬のことを真剣に考えている証拠です。

距離が近いこと自体は悪いことではありませんが、犬が飼い主に依存しすぎると、心身に悪影響を及ぼす可能性があります。

後追いや留守番時の問題行動、身体症状といったサインに気づいたら、早めに対策を取ることが大切。

家庭での対応としては、犬が一人でいる時間を少しずつ作り、外出や帰宅時に淡々と振る舞うことがポイントです。

ただし、改善が見られない場合や、病気や加齢が関係している可能性がある場合は、獣医師やドッグトレーナーに相談してみてください。

専門家の力を借りることで、愛犬との適切な距離感を築き、お互いにとって快適な関係を作ることができます。

焦らず、一歩ずつ、愛犬との健全な関係を育んでいきましょう!